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・親を老人ホームに入居させるのに罪悪感を感じる ・親を老人ホームに入居させる罪悪感を解消する方法を知りたい。 ・親の老人ホーム入居で感じる罪悪感の原因は? このようにお考えではないでしょうか。 親の老人ホーム入居を検討する際に、罪悪感をかかえる方も少なくないでしょう。 しかし、親の老人ホームへの入居は悪いことではありません。 家族の介護負担を減らし、要介護者である親が安心・安全に毎日を過ごすためには、老人ホームへの入居も積極的に検討すべき選択肢の1つです。 今後も親と良好な関係を続けていくためにも、親を老人ホームに入居させる罪悪感がうまれる原因や罪悪感を解消する具体的な方法を知っておくことが大切です。 そこで、この記事では以下の内容について解説します。 ・親の老人ホーム入居で罪悪感がうまれる5つの理由 ・親を老人ホームに入居させる罪悪感を解消する5つの方法 ・親が老人ホーム入居を嫌がる場合の対処法3つ ・老人ホーム入居後に家族がおこなえる3つのサポート ・老人ホーム選びで後悔しないための5つのポイント 記事の最後には「親を老人ホームに入居させてよかった」と感じている家族の実際の体験談についても記載していますので、興味のある方はぜひ最後までお読みください。 親の老人ホーム入居について罪悪感があり、解消する方法を知りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
2025-03-14公開
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社会福祉協議会・地域包括支援センターに勤務。地域高齢者の相談受付・介護保険の相談対応を行い、「高齢者が地域で安心して暮らせるサポート体制づくり」を目指す。1児の母で、子どもと遊ぶことが一番の楽しみ。
この記事の執筆者
結論からお伝えすると、親を老人ホームに入居させるのは「悪いこと」ではありません。
持続可能な介護をしていくためには、適切なサービスを活用し、負担を分散させながら介護をおこなう必要があります。
介護負担が特定の家族に集中しやすい状況では、介護うつ・介護疲れなどの深刻な問題が起こりやすく、介護者・要介護者双方の幸せにつながりません。
しかし、古くから日本にある「親の介護は家族がするもの」という考えは、今も家族を苦しめています。
厚生労働省の「国民生活基礎調査」(2022年)によると、主な介護者は「同居している家族」が最も多く、その割合は45.9%です。
その内訳は、「配偶者」が22.9%、「子」が16.2%、「子の配偶者」が5.4%で、配偶者だけでなく、息子や娘、その配偶者が主な介護を担っているのがわかります。
また、介護をする人の年齢を見てみると、男性では「60歳代」が26.9%、女性では「70歳代」が31.1%と最も多くなっています。
配偶者が介護をおこなっているケースでは、高齢のため身体的な負担が大きく、長期的な介護は難しいといえるでしょう。
また、介護者が子どもの場合には、仕事や自身の生活で多忙な年代でもあります。
介護と仕事の両立が困難となり、離職した結果、経済的負担につながるケースも考えられます。
このような状況で、介護者である家族の負担を減らし、要介護者である親が安心・安全に毎日を過ごすためには、老人ホームへの入居も積極的に検討すべき選択肢の1つです。
老人ホームには、介護の専門スタッフが24時間体制で常駐し、食事や入浴、排泄などの基本的な介助に加え、健康管理や緊急時対応もしてもらえます。
老人ホーム入居には、親がより質の高い生活を送れるだけでなく、家族が安心して親をまかせられるというメリットもあるのです。
以下の記事では、費用や入居条件、サービス内容という視点から、老人ホームに入居するメリット・デメリットを詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
親を老人ホームに入居させたいと考えたとき、罪悪感がうまれるのはなぜなのでしょうか。
親の老人ホーム入居で罪悪感がうまれる理由は、以下の5つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
理由の1つとして「親を見捨てた」と感じることが挙げられます。
老人ホームへ入居させた結果「自分を育ててくれた親を裏切った」と感じ、罪悪感をかかえてしまう方は少なくありません。
そして「親の面倒は最後まで家族が見るべき」という根強い価値観によって、無意識のうちに罪悪感を強めてしまうと考えられます。
長い間一緒に住んでいた親と離れて、今までの関係が終わるような気持ちになってしまうのです。
自分の努力が足りないと考えてしまうことも、罪悪感がうまれる理由の1つです。
「自分が介護をもっと頑張れば、親は自宅に住み続けられるのではないか」と、自分の努力不足を責めてしまう方もいるでしょう。
しかし、介護に使える時間や体力、精神的な負担には限界があります。
とくに認知症のケアや医療的なケアが必要な方の介護は、専門的な知識や技術が必要になるため、介護者にとって負担が大きいといえるでしょう。
そのため、時間や体力、精神的な負担から、老人ホームへの入居を検討するタイミングは人それぞれで、周りが決められるものではありません。
以下の記事では、老人ホームへの入居を検討する時期について、さまざまな視点から解説しているため、ぜひご覧ください。
老人ホーム・介護施設は何歳から入居可能?平均年齢や検討時期も解説
「親が老人ホームで寂しい思いをするのではないか」と心配になるのも理由の1つです。
住み慣れた自宅を離れ、新しい環境で生活することは、誰でも不安なものです。
とくに認知症をかかえている方の場合には、不安や戸惑いが大きくなるため「新しい環境になじめるだろうか」と、家族としても心配な気持ちがあるでしょう。
その根底には「親を想う気持ち」だけではなく「自分が親のそばにいてあげられない」という後悔も含まれていると考えられます。
周囲の目が気になるからという理由もあるでしょう。
「親を老人ホームに入れるなんて冷たいと思われる」「親戚や近所の人が聞いたらどう思うだろうか」と考えてしまう方もいるかもしれません。
とくに近隣住民とつながりが強い場合、大きなプレッシャーとなる可能性が高くなります。
「いい家族」のイメージでいたいという気持ちによって、罪悪感を強めてしまうと考えられます。
親孝行できなかったという後悔の気持ちがあるという理由も考えられます。
「もっと親孝行できたのではないか」「もっと一緒に過ごす時間を作ればよかった」と後悔する方もいるでしょう。
過去を悔やむ気持ちは、親との関係の良し悪しに関係なく誰もが持っているものです。
自分を育ててくれた親に感謝の気持ちがあるからこそ、罪悪感がうまれてしまうのです。
親を老人ホームに入居させたいと考えたときにうまれる罪悪感を、どのように解消したらよいか悩んでいる方も少なくないでしょう。
考え方や行動次第で罪悪感が解消でき、前向きな気持ちで親の老人ホーム入居をサポートできます。
親を老人ホームに入居させるときの罪悪感を解消する具体的な方法は、以下の5つです。
それぞれ説明します。
罪悪感を解消する方法の1つとして、親の幸せを第一に考えることが挙げられるでしょう。
親の介護度が上がり、自宅での生活が難しくなってくると、転倒やガスコンロでの火災など、日常生活のリスクも上がります。
老人ホームでは、プロの介護スタッフによる見守りや適切なケアを受けられ、規則正しい生活が可能です。
また、レクリエーションやイベントなどを通じて、他の入居者との交流を楽しめます。
親が安心して笑顔で過ごせる環境を選ぶことが、何よりも大切です。
罪悪感をなくすために「自分は最善を尽くしている」と考えるのも1つの方法です。
自宅での介護の継続が難しい状況であれば「自分はできる限りやった」と考えるようにしましょう。
仕事や家事、育児などと並行しておこなう介護は、想像以上に大変です。
無理をして介護を続けた結果、介護者自身が体調を崩してしまっては元も子もありません。
老人ホームへの入居は、親の安全と健康を守るために最善を尽くした結果だといえます。
「老人ホームに入居させるべきなのか」「どうすれば介護も家庭もうまく回るのか」など、悩みはひとりで抱えこまず、周りの人に相談するのもよいでしょう。
誰かに話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になる場合があります。
以下の表では、介護に関する悩みを聞いてもらえる相談先4つをまとめました。
上記の相談先に話をしてみると、気持ちが楽になったり、具体的な解決策が見つかったりする可能性があります。
老人ホームへの入居について、親がどのように考えているのか、気持ちを直接聞いてみることも大切です。
詳しく聞いてみると、親自身も自宅での生活に不安を感じていたり、老人ホーム入居に興味を持っていたりするかもしれません。
不安や心配事を聞き出し、一緒に解決策を探すと、親も安心して入居を検討できるでしょう。
親の気持ちを尊重し、一緒に話し合いながら最善の選択をすることが大切です。
罪悪感を解消するためには、老人ホームに入居した後も、親とのかかわりを続けることが大切です。
定期的に面会に行ったり、電話で連絡を取ったりするだけでも、親は安心感を得られます。
また、季節のイベントや誕生日などには、プレゼントを贈ったり、外出して一緒に食事をしたりするのもよいでしょう。
親が老人ホームでの生活を始めても、家族としてできる限りのサポートをして親との良好な関係を保てれば、罪悪感を和らげることが可能です。
親を老人ホームに入居させるべきタイミングで、親が入居を嫌がる場合にはどのように対応したらよいのかわからないという方も多いでしょう。
親が老人ホーム入居を嫌がる場合の対処法は、以下の3つです。
それぞれ解説します。
まずは、親がなぜ老人ホームへの入居を嫌がるのか、その理由を丁寧に聞き出すことが重要です。
「なぜ嫌なのか」「何が不安なのか」を具体的に聞き出すと、解決策が見えてくる場合があります。
否定するのではなく、親の気持ちに共感し、寄り添うことで、今まで聞いたことがない理由が判明するかもしれません。
以下の記事では、認知症をかかえる親が老人ホームを嫌がるときの接し方や、具体的な声かけの例などを詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
認知症の人が老人ホームを嫌がるときの対処方法をケアマネジャーが解説!
親が老人ホームに対してネガティブなイメージを持っている場合には、実際に見学に行ってみると、印象が変わる可能性があります。
事前に、親が気に入りそうな施設をいくつかピックアップしておきましょう。
施設の雰囲気や設備、スタッフの対応などを、親自身の目で確かめてもらうことが大切です。
見学の際は、親の意見や感想をよく聞き、不安や疑問があれば、その場でスタッフに質問するように促しましょう。
家族だけで話し合っても解決しない場合は、ケアマネジャーや地域包括支援センターの職員など、第三者に間に入ってもらうのも有効な方法です。
専門的な知識や経験をもつ第三者が加わることにより、客観的な視点から問題解決のヒントを見つけられる場合があります。
また、第三者がいると一歩引いて考えられるため、親も本音を話しやすくなるかもしれません。
ケアマネジャーや地域包括支援センターの職員は、介護に関する相談にも乗ってくれるので、積極的に悩みを話してみるのがよいでしょう。
親が老人ホームに入居した後も、家族としてできるサポートは多くあります。
入居をして終わりではなく、親が老人ホームで安心して快適に過ごせるように、積極的にかかわり続けることが大切です。
老人ホーム入居後に家族がおこなえるサポートは以下の3つです。
それぞれ見ていきましょう。
定期的な面会や、親と顔を合わせた会話は、家族にできるもっとも重要なサポートです。
見慣れた顔を見せられると親も安心できることはもちろん、何気ない会話でも孤独感が和らぎます。
面会の頻度や時間帯は、入居前に施設に確認しておき、親の体調や施設のルールに合わせて調整しましょう。
可能であれば、外出(一時帰宅)や外食など、親と一緒に外に出る機会を作ると、よい気分転換になります。
親が老人ホームでの生活に馴染めているか、困っていることはないかなど、入居後の様子の定期的な確認も大切です。
もし親が何か悩みを抱えているようなら、本人に代わって施設のスタッフに相談すると、スムーズに解決できる場合があります。
親が老人ホームで良好な人間関係を築けるように、他の入居者や施設スタッフに話しかけ、相談しやすい環境をつくることも、家族の大切な役割です。
面会に行った際に、他の入居者の方にあいさつをしたり、親と一緒にレクリエーションに参加したりするのもよいでしょう。
親の様子を報告したり、悩みを相談したりするなど、施設スタッフとの日頃のコミュニケーションが大切です。
親の生活の基盤となる老人ホーム選びは、見守る家族にとっても重要なポイントです。
入居後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためには、事前にしっかりと情報収集を行い、慎重に検討する必要があります。
老人ホーム選びで失敗しないためのポイントは以下の5つです。
それぞれ詳しく解説します。
老人ホーム選びで後悔しないために、親の希望や価値観をしっかり聞くことが大切です。
親がどのような生活を送りたいのか、何を大切にしたいのかを聞き、今後の生活について家族でじっくりと話し合いましょう。
たとえば「自然豊かな場所で過ごしたい」「趣味を楽しめる環境がよい」「医療体制が充実している施設がよい」など、親によって希望はさまざまです。
親の意向を最優先に考え、希望に沿った老人ホームを探すと、満足度の高い入居につながります。
老人ホームの立地やアクセスを確認しておくと、老人ホーム選びで後悔しづらくなります。
自宅から近い場所や、交通機関の便がよい場所を選ぶと、面会に行きやすく、親と良好な関係を築きやすくなります。
周辺に公園や商業施設などがあると、一緒に外出する機会が増えてよいコミュニケーションになるでしょう。
老人ホーム選びで後悔しないためには、老人ホームで毎月支払う費用を確認しておくことが重要です。
費用は施設によって大きく異なるため、毎月支払う費用だけでなく、入居一時金やその他の費用についても、必ず確認しましょう。
もし入居後に合わないと感じたり、入居後すぐに入院が必要になった場合には、契約日より90日以内の退去であれば入居一時金などの前払い金を経費を除いて全額返還してもらえます。
これを短期解約特例制度(90日ルール)と呼ぶため、入居後すぐに退去したい場合には覚えておくと安心です。
以下の記事では、複雑でわかりにくい老人ホームの費用の内訳や、負担を軽減する方法について詳しく解説しています。
老人ホームの予算の考え方とは?必要な費用や負担軽減法を詳しく解説
老人ホーム選びでは、必ず複数の施設を見学し、比較して決めましょう。
パンフレットやWebサイトだけではわからない、施設の雰囲気やスタッフの対応などを、実際に自分の目で確かめるのがオススメです。
見学の際は、以下の5点をチェックしましょう。
老人ホーム選びで後悔しないために、可能であれば、ショートステイや体験入居を利用するのがオススメです。
短期間でも、老人ホームでの生活を体験することで、入居後のイメージが湧きやすくなり、安心して入居を決められます。
また、施設の雰囲気やスタッフとの相性などを事前に確認できるというメリットもあります。
積極的にショートステイや体験入居を活用し、親に実際の生活を体験してもらいましょう。
社会福祉士として相談業務をおこなっていた私のこれまでの経験の中から、老人ホームの入居によって状況が改善した利用者さんとその家族の事例を3つ紹介します。
これらの体験談は、老人ホームへの入居を検討している方にとって、参考になるはずです。
それぞれの家族が抱える悩みや入居後の変化について、詳しくお伝えします。
介護に限界を感じていたAさんも、老人ホームのスタッフから母親の様子を聞いたり、穏やかな表情の母親と面会したりするうちに、自然と優しい気持ちになったそうです。
定期的に母親と面会し、食事や散歩の時間を楽しんでいます。
Aさんは「あの時、すごく悩んだが老人ホームに入居させて本当によかった」と、心から感じているそうです。
入居当初は「母を施設に預けてしまった、これでよかったんだろうか」という罪悪感もあったBさん。
しかし定期的に面会し、母親が穏やかに過ごしている様子を見るうちに、その罪悪感は薄れていったそうです。
母親との面会時間を大切にし、一緒に思い出話をしたり、季節のイベントに参加したりするのを楽しみにしています。
Bさんは「老人ホームに入居できて、母も私も、よりよい生活を送れるようになった。教えてくれてありがとう」と、感謝の気持ちを語ってくれました。
Cさんは、父親の生き生きとした表情を見るたびに「老人ホームへの入居をすすめて本当に良かった」と感じているそうです。
今では、父親との関係も良好で、定期的に連絡を取り合いながら、楽しい時間を過ごしています。
親の老人ホーム入居で罪悪感がうまれる理由は、以下の5つです。
また、親を老人ホームに入居させるときの罪悪感を解消する具体的な方法は、以下の5つです。
親の老人ホーム入居は、決して「悪いこと」ではありません。
あなたがかかえている「罪悪感」は、育ててくれた親に感謝し、親孝行したいという気持ちがあるからこそ、うまれてくるものです。
親に対する感謝の気持ちや親孝行したい気持ちを持ち続けていれば、親をサポートしながら良好な関係を築いていけるでしょう。
「親を見捨てる」「親不孝」などのネガティブな感情にとらわれず、親の幸せを第一に考え、最善の選択をすることが大切です。
自宅での介護が難しく、身体的・精神的につらいと感じている場合には、老人ホームへの入居も検討してみましょう。
老人ホーム選びは親の希望や価値観を尊重し、立地や費用、施設の雰囲気などを総合的に判断しながら慎重におこなう必要があります。
もし入居する老人ホームについてのアドバイスを受けたい場合には、経験豊富な施設探しのプロに相談してみましょう。
「シニアホームの窓口ナビ」では、全国の老人ホームに詳しい施設探しのプロが、要介護者ご本人や家族の希望をもとに、最適な施設の提案をおこなっています。
メールフォームやLINEからの無料相談も受け付けていますので、以下の相談フォームから、ぜひお気軽にご相談ください。
総合介護事業会社で有料老人ホーム、グループホームなどの利益改善責任者を担当したのち「シニアホームの窓口ナビ」を立ち上げ。介護現場での経験をもとに「老人ホーム選びのホンネ」を解説しています。
この記事の監修者